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野生動物×Z 7|半田菜摘

半田菜摘

1986年北海道旭川市生まれ。2013年より写真を始める。看護師として病院勤務する傍ら、夜勤明けや休日に、公園や森、山に入り野生動物の暮らしを撮影。作品をSNSや写真展で発表するほか、雑誌、企業広告、カレンダーなど幅広く作品を提供している。動物たちの美しい毛並みや瞳、愛らしい仕草や表情、そして神々しいオーラに魅了を感じており、その雰囲気が伝わるような作品を目指している。

ニコン史上最高画質を誇る新マウントを採用したフルサイズミラーレスカメラ「Z 7」。有効画素数4575万画素を誇り、撮像範囲を広くカバーする493点のフォーカスポイントによる高精度ハイブリッドAFを搭載している。北海道で野生動物を撮影する半田菜摘さんが、この最新鋭機を手に取り撮影。大自然の中を歩き回り、野生動物を探し出すという過酷な撮影に、Z 7はどのように寄与したのか感想を伺った。

野生動物×Z 7|半田菜摘

私は日帰りの撮影でも日が出ている約8時間、山中泊になると2日間は歩き通しで、冬場になると-20°にも達する過酷な環境で撮影をしています。ですから、カメラはタフでトラブルの懸念がないことが大前提です。普段はD850がメインで、これまで本当にトラブル知らず。崖から転げ落ちてもきちんと作動してくれましたし、どんなに低温でも雨が降っても確実に動くという安心感があります。

機能・画質面では、まずAFの速さと精度を重視します。その次に画素数。動物写真を撮る人には「瞬間マニア」と「高画質カリカリマニア」がいると思いますが、私は完全に後者。毛の1本1本まで拡大してニヤニヤとしたいんですよね(笑)。そして連写は使わずにシングルポイントAFでの一発勝負。集中してシャッターを切り、瞬間にこだわることを大切にしたいと思っています。つまり、移動距離が長いことを考えれば機材は軽い方が本来は良いですし、AF性能と画素数の面から考えてもZ 7はかなり理想的なカメラ。今回は秋の北海道で使用しましたが、これまで撮ることが難しかったシマフクロウの撮影に成功するなど、Z 7ならではの恩恵がありました。

野生動物×Z 7|半田菜摘
Z 7 + マウントアダプター FTZ + AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR
シャッタースピード 1/1000秒 絞り値 f/11 焦点距離 500mm ISO 800

野付半島の朝です。日の出と共に動物たちが動き出し、海鳥たちも飛び立ち、朝がはじまる、というイメージを捉えた瞬間です。ススキが朝日に照らされてキラキラとしており、この風景と動物を1枚に捉えたいと思いました。発色は良く、グラデーションにムラがなく、ピントが合っている場所はシャープ。拡大するとシカのツノにゴミが引っかかっているのが写っていて、「カリカリマニア」の私には嬉しいポイントです。レンズはお借りしたAF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VRをマウントアダプター FTZを介して装着しています。今回は全てこの組み合わせですね。

野生動物×Z 7|半田菜摘
Z 7 + マウントアダプター FTZ + AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR
シャッタースピード 1/750秒 絞り値 f/5.6 焦点距離 500mm ISO 200

かなり明暗差が激しいシーン。私はマニュアル露出で撮影しますが、EVFで撮れる明るさを確認しながら撮影できるのは、今さらながら本当に便利ですね。いつも森に入る前に露出を測り、それを基に勘で露出設定変更していくのですが、コントラストが強く、撮影の状況によって明暗差が変わる雲の流れが速いシーンなどでは、どうしても撮影後に背面液晶で確認し、設定を見直すことがあります。EVFでの撮影はやはり効率がいいです。コントラストが強いと、シングルポイントAFを使用していてもハイライトにピントが引っ張られることがあるのですが、Z7で撮影したこのシカの場合は明るい毛や花にピントが合うのではなく、しっかり目を捉えてくれました。D850のように信頼できるAF精度があると、この1枚で確認できましたね。頭から花が咲いているように見えるところがお気に入りです。

野生動物×Z 7|半田菜摘
Z 7 + マウントアダプター FTZ + AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR
シャッタースピード 1/1000秒 絞り値 f/5.6 焦点距離 500mm ISO 200

森の中を歩いていたらオジロワシが木にとまっているのを見つけました。紅葉と澄んだ青空とオジロワシ。ファインダーを覗いたときにハッとする美しさがありました。発色はRAWの時点で鮮やかな気がします。画像処理エンジンが新しいので、その影響なのかもしれません。RAW現像時はハイライトやシャドウの上げ下げくらいで、彩度は基本的に調節しないタイプなんですが、それでも写真によっては色を強調したくなるときがあります。そんな時は、元々鮮やかなZ 7のデータは現像時の手数が少なくて済みそうだなと感じました。

野生動物×Z 7|半田菜摘
Z 7 + マウントアダプター FTZ + AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR
シャッタースピード 1/250秒 絞り値 f/5.6 焦点距離 500mm ISO 800

これも解像度を楽しむための作品だと思います。カワガラスは警戒心が強く、ここまでカリカリに撮れたのは初めてかもしれません。川沿いを速く飛ぶ鳥なので、三脚を立てて撮影するのは難しいんですね。取り回しが良くないと難しいため、愛用しているAF-S NIKKOR 600mm f/4G ED VRを使うのは難しいです。機動力重視で使っているAF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VRだと、ちょっと長さが足りないですし、単焦点レンズの切れ味には及ばない点があります。つまり、Z 7とAF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VRの組み合わせだからこそ、この1枚のクオリティーになったわけです。実に楽しい撮影でした。AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VRは本当にコンパクトで、従来の約半分の重さですし、AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VRよりも軽いくらいなんです。

野生動物×Z 7|半田菜摘
Z 7 + マウントアダプター FTZ + AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR
シャッタースピード 1/3000秒 絞り値 f/5.6 焦点距離 500mm ISO 560

Z 7に搭載されているサイレントシャッターが役立った場面です。野生動物のほとんどはシャッター音を気にする以前に、私が近づいたときに逃げていると思います。ですからサイレントシャッターはあまり必要ないのですが、すでに動物に近づくことができている場合、サイレントシャッターであれば自然な表情を撮ることができます。このキタキツネもじゃれ合っているところを撮れました。シャッター音があれば、それに反応して動きを止めてしまいますから。これも連写をしておらず、一発勝負。EVFのタイムラグはほとんど気になりませんでした。

野生動物×Z 7|半田菜摘
Z 7 + マウントアダプター FTZ + AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR
シャッタースピード 1/1500秒 絞り値 f/5.6 焦点距離 500mm ISO 400

この写真は出し惜しみするか迷ったくらい貴重な1枚。シマフクロウは絶滅危惧種で個体数はとても少なく、しかも夜行性。昨年の秋はZ 7を手にシマフクロウ狙いで森に入っていて、エサ場となる川沿いを探し、羽根が落ちていないか、魚を食べた跡はないかなどを見て回ったりしていました。この写真は胴長を着て川の中を進み、転んだら機材は水没という状況を乗り越えて撮影に成功した1枚。シマフクロウは高い木の上にいることが多いから400mmでは不足。600mmと三脚の組み合わせだと、荷物的に越えられない沢があったり、機材を準備している間に撮り逃してしまったり。今回はZ 7と500mmという組み合わせだったため、撮影に成功しましたし、納得のいく写真になったと思います。これまでは顔だけかろうじて見える写真が多く、こんなにきれいに青空抜けで撮れたことはありませんでした。失敗できない状況で、AF精度が高いこと、EVFで露出がわかることはすごくありがたかったです。でも、これでも少しトリミングしています。手持ちができるニッコール Z レンズの600mmなどが今後登場することを願っています。

野生動物×Z 7|半田菜摘
Z 7 + マウントアダプター FTZ + AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR
シャッタースピード 1/350秒 絞り値 f/5.6 焦点距離 500mm ISO 400

ミソサザイというとても小さな鳥です。川沿いの少し暗い場所にいることが多く、動きも素早いため撮るのが大変ですが、顔に光が当たった瞬間にサッと撮りました。これも機動力があるからこそできる撮り方。散策しながら撮るには有利なサイズ感です。でも、小さいのにグリップ力は高く、しっかりとホールドすることができます。ボタンやダイヤルの位置と数も配慮されており、マニュアルで撮影をしていても、露出を司る設定の変更に何のストレスも感じませんでした。防塵防滴であることも必須で、笹をかき分けて歩き、枝にぶつかりながら歩くようなこともあるので、それも耐えてくれる相棒という感覚をカメラには求めます。Z 7は、このホールド感の高さが信頼感を高めていってくれたひとつの要因だと思っています。

野生動物×Z 7|半田菜摘
Z 7 + マウントアダプター FTZ + AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR
シャッタースピード 1/750秒 絞り値 f/5.6 焦点距離 500mm ISO 560

キレイな川にしか生息していないヤマセミという鳥です。とても美しい鳥で、飛んだ時に、この白黒の柄がとても映えます。こういう模様をクッキリと撮るにはZ 7のような高画素機と高性能レンズが必要なわけです。背景のボケがキレイでヤマセミが映えるヌケ感。単焦点レンズならではのボケだと思います。

野生動物×Z 7|半田菜摘

Z 7を手にして、撮れる写真の内容が変わりました。これまでも撮れなかったことの言い訳を機材のせいにしない、ということをモットーにカメラとレンズを選んできましたが、Z 7ならではの強みは確実にあると感じましたね。もしこれから野生動物を撮りたいという方がいたら、Z 7はとてもオススメです。EVF、AF精度、小型・軽量などに加えて、高画素機のためトリミングができるのも利点。大自然で近づけない場所はあり、距離をコントロールすることはできないですから。私は、動物をゼロから探し回るときはZ 7、すでに巣穴などを見つけていて三脚を使う場面が多いときはD850と、フィールドによって使い分けていこうと思っています。

半田さんが使用したZシリーズ

Z 7
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有効画素数4575万画素の裏面照射型ニコンFXフォーマットCMOSセンサー、最新の画像処理エンジンEXPEED 6の組み合わせが動物の毛並みの1本1本までシャープに再現。撮像範囲の水平・垂直約90%をカバーする493点のフォーカスポイントは、動き回る野生動物を高速・高精度で捉える。防塵・防滴の小型・軽量ボディー、約5段分のボディー内手ブレ補正、サイレント撮影なども、過酷な自然の中での軽快な撮影を支える。

Z 7

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真価を実感できる高画素モデル

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Z 6

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オールラウンドモデル

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